Last Updated on 2023年9月9日 by 補聴器専門店ミラックス
補聴器の購入
はじめて補聴器を購入する際、耳鼻咽喉科を受診したり専門店に相談したりする方が多いと思いますが、結構ハードルが高く感じている方も多いのではないでしょうか。
日本で補聴器を購入する場合は、補聴器外来、補聴器専門店、眼鏡店、電気店、通販での購入のいずれかだと思います。ちなみに補聴器は医療機器のため中古品の販売は規制されており出回ってはいません。
欧米諸国では公的な認定を受けた店での購入が基本となりますが、日本では上記の通り、どこでも購入することが可能です。
OTC補聴器の登場
2022年にアメリカで新しい規制が整備され、処方箋なしでの補聴器購入が可能となりました。
OTC補聴器(Over-the-Counter)と呼ばれるこの補聴器は、聴力検査や調整などを専門家を介さずに行うアイテムで、補聴器とスマホをBluetooth接続し、アプリによって聴力測定、音量調整などがセルフコントロールされます。
日本で販売されているOTC補聴器
現在、日本で販売されているOTC補聴器は、シャープからはメディカルリスニングプラグという製品が販売されています。その他にも補聴器メーカーであるGNリサウンド傘下のジャブラからはジャブラエンハンス(Jabra Enhance)やシグニア補聴器(旧シーメンス補聴器)で開発されたヴィーブ(vibe)という製品などがあります。
スマホとのペアリングが基本のOTC補聴器ですが、以前からある製品でスマホを使わず、聴力データの入力や調整などを行わない補聴器というものも存在しています。この製品は主に通販などで販売されており、今でも売られています。どちらかというと集音器に近く低価格となっています。
OTC補聴器がおすすめの人
OTC補聴器のメリットは何といっても価格が手頃なことであり、専門家を介さないため対人関係のストレスもほとんどないことだと思います。
適合聴力は軽度から中等度までを想定しており、日本での購入はインターネットなどの通販を中心に、取り扱いがあればどこでも購入することが可能です。
価格は両耳10万円前後で、本格的な補聴器と比べるとお手軽な価格設定となっています。
スマホとの連携によるセルフコントロールなのでスマホに慣れていないとはじめは手間取るかもしれません。そんな時は、各メーカーのかあすたまーセンターなどに問い合わせると良いでしょう。
入門としてのOTC補聴器
その価格設定から、軽度難聴者にとっては良い選択肢になるかと思います。
当店のお客様にもOTC補聴器を使用されていた方は少なからずおり、1年くらい使用して、より聞こえの改善が見込める本格的な補聴器を希望され、来店されるケースが多いです。
軽度に近い中等度難聴までがおすすめ
ご来店いただいたお客様の聴力データを見てみると中等度難聴であることがほとんどだったことから、OTC補聴器の限界も垣間見た気がします。
聴力パターンは人それぞれなので自分で合わせるのは難しいと思いますが、中等度難聴でも比較的軽度に近い難聴者の方が合わせやすいかもしれません。
ちなみに手前味噌ですが、OTC補聴器から当店で買い替えをされたお客様の満足度は高く、費用対効果としては合格点をいただいております。
※当店ではOTC補聴器や集音器の取り扱いはありません。
軽度難聴など初期の難聴には費用的な面からもユーザーにとって手軽で補聴器入門としては、OTC補聴器も良い選択肢ではないかと思います。
そして、より良い聞こえを希望、または聴力の低下によってOTC補聴器では対応しにくくなったら、本格的な補聴器を考えてみても良いと思います。
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OTC補聴器のメリットとデメリット
メリット
- 通販などで手軽に購入できる
- 両耳10万円前後と低価格である
- 対面のストレスがない
- スマホアプリで簡単に設定できる
デメリット
- 専門家のアドバイスを受けにくい(リモート)
- 効果の測定は主観的評価のみ
- 中等度でも聴力レベルによっては満足度が低い
- スマホアプリの操作が必要
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おすすめのOTC補聴器3機種
軽度~中等度難聴に対応、スマホで簡単設定
シャープ:メディカルリスニングプラグ
従来の補聴器とは一線を画すワイヤレスイヤホンのようなデザイン
モードは、リスニングモード(補聴器機能)、ストリーミングモード(オーディオ機能)、ハンズフリー通話の3モード。購入から60日間無料で専門家がリモートで調整を実施。
ジャブラ:ジャブラエンハンス(Jabra Enhance)
補聴器技術を搭載し聞こえを強力にサポート、スマホでいつでも音楽も楽しめ、ハンズフリーで手軽に通話ができる。スタイリッシュなデザインで着け心地も快適です。
3分で使い始められる簡単セットアップ
対応端末はiPhone11(iOS15)以上
ヴィーブ:ヴィーブ(vibe)
Vibe(ヴィーブ)はシーメンス補聴器を起源とし、140年以上の歴史の中で培ってきた技術をもとに開発されたOTC補聴器、スマホ一つで自分専用の音に設定!
好みに合わせた多彩なラインナップ、耳穴型と耳掛け型をご用意。
機能:多チャンネル、雑音抑制、ハウリング抑制
まとめ
難聴を自覚したら早めの対策がおすすめです。いきなり高額な補聴器を購入するのに躊躇しているなら、OTC補聴器を選択肢に入れてみるのも良いでしょう。