Last Updated on 2024年4月3日 by 補聴器専門店ミラックス
大きな音は難聴のもと
耳にとって大きな音は、とても負担になります。騒音に一定期間さらされることで発症しやすいのが「騒音性難聴」と言われる感音難聴で、別名、職業性難聴と言われています。
騒音とは、一般的に騒がしい音、やかましい音などですが、大きさや音色、発生の仕方などの性質によって騒音と感じるかどうかが変わってきます。
騒音で一番わかりやすいのは、音の大きさだと思います。職場などにおける基準では、騒音レベルが85dB以上の場合、必要に応じて耳栓やイヤーマフなどで防音、90dB以上の場合はそれらを用いて防音をすることが定められています。
85dB以上の音環境とは、プレス機械や工事現場などが挙げられます。騒音にさらされる時間が長いほど発症のリスクは高まります。
また、音響外傷と言って、強大音にさらされることで発症する難聴もあります。
騒音性難聴とは
騒音性難聴は、その名の通り、騒音により内耳の有毛細胞が少しずつ破壊され発症するもので、初期は4kHz付近のみが悪化し、進行に伴い2kHZ、8kHzも悪化し、さらに全域の障害へと進みます。ただし、騒音から離れれば進行は止まります。
加齢性難聴が高音域から次第に低域まで低下していくのに対し、初期の騒音性難聴は4kHz付近のみ低下します。
根本的な治療はなく、ビタミン剤やステロイドなどを投与します。
音響外傷(ヘッドホン難聴)とは
ウォークマンから始まった音楽を持ち運ぶ文化は、スマホの登場で一気に普及し現在に至ります。どんなにすばらしい音楽も必要以上の音量で聞けば、耳にとっては有害です。
WHOでは、12歳~35歳の約11億人の若者が、騒音暴露による聴覚障害のリスクがあると警告をしています。
騒音性難聴との違いは、騒音に晒される時間や強大音、聴力型に特定の傾向がないことです。少し物騒ですが、銃や爆発音などでも生じます。
予防しましょう
騒音性難聴や音響外傷は、大きな音で有毛細胞を損傷させないことで防ぐことができます。工事現場やライブハウスなどでは、耳栓を活用して自分の耳を守りましょう。また、ヘッドホンやイヤホンで音楽を聴く際には音量に注意しましょう。
騒音性難聴や音響外傷は、根本的な治療ができません。工事現場やライブハウスなど、大きな音が発生するような環境では耳栓やイヤーマフなどを使用してなるべく騒音から身を守りましょう。
また、低下してしまった聴力は、補聴器で補うと良いでしょう。騒音性難聴や音響外傷などの感音難聴は、耳鳴りを併発することもあります。耳鳴りは、聞こえるはずの周波数が聞こえていないことで起こる脳の誤作動です。補聴器を装用し、聞こえを改善することで緩和されることが期待できます。
まとめ
うるさい音が耳に悪影響を与えることは想像に難くないですが、実際にその影響を知る機会は少ないです。騒音性難聴や音響外傷などの感音難聴は、現時点で治療法がないため予防が重要になってきます。
将来補聴器の世話にならないためにも注意しましょう。