補聴器と雑音、そして音声

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「雑音」は抑えるから取り除くへ

 2025年、フォナック補聴器から今までの雑音抑制機能とは違ったアプローチで雑音を除去する補聴器が登場しました。

これは、専用のAIチップを搭載した補聴器で、うるさい環境での言葉の聞き取りを改善するもので、「ことば」と「雑音」を分離して雑音を除去する最新のAI補聴器となります。

 

 通常の環境音では今まで通りの雑音抑制機能が働きますが、このAI補聴器は、特に聞き取りが困難なうるさい環境で真価を発揮します。最大10dBものSN比の改善が可能となり、にぎやかなレストランでの会話もストレス少なく楽しむことができます。

SN比

 SN比が高いと音声は聞き取りやすく、低いと聞き取りにくくなります。Sはシグナルで、音声のこと。Nはノイズで環境音のことです。つまり、音声が環境音に対してどのくらい優位なのかが聞き取りにとって重要になってきます。

 

 環境音よりも音声の方が大きければ聞き取りやすくなるためSN比が高く、逆に環境音と音声が同じくらいの大きさであれば、SN比が低いとなります。

 

日常は環境音であふれている

 日常生活で環境音を自分でコントロールすることはできません。もし周囲がうるさくて相手の声が聞きとりにくい場合は、大きな声で話してもらうか、近づいて聞くなど自分たちで工夫する必要があります。

 

うるさい場面こそ補聴器が役に立つ

 難聴の場合、補聴器なしでは周囲がうるさければうるさいほど相手の声は聞き取りにくくなります。その場合、仮に大きな声で話してもらったり、近づいても聞き取りが良くなることはかなり限定的で難しいです。

 

 そこで、補聴器の出番となるわけですが、補聴器の調整は、静かな環境で相手が正面にいて、1.5m以内で一番聞きやすいように調整し設定します。

 

補聴器の価格差は機能の差

 補聴器の価格の違いは機能の違いと言っていいと思います。その中心となる機能が、雑音、環境音に対して働く機能となります。

 

 上記のように正しく設定された補聴器は、搭載されている機能の違いで環境ごとに聞こえやすさが変わります。

 

 通常、うるさい環境では、雑音抑制機能やマイク指向性機能などが働いて音声を聞き取りやすくしてくれます。それらの機能が搭載されているかいないか、それらの機能の処理レベルが高いか低いかで音声の聞き取りやすさが変わり、価格が変わってきます。

 

 逆を言えば、静かな環境においては、音声の聞き取りは価格によって違いはほとんどありません。すべては日常生活での環境音が音声に対してどれだけ影響しているか、そしてその影響をどれだけ抑えることが出来るかが、補聴器の価格差になります。

 

フォナック オーデオ インフォニオ スフィア

 フォナック補聴器より新発売されたAI補聴器「オーデオ インフォニオ スフィア」は雑音抑制から雑音除去へ進化した最新デジタル補聴器です。

 聴力データを元に実耳測定で正確に調整、設定されてこそ補聴器の機能は最大限に発揮されます。ぜひお試しください。

メーカーサイトはこちら

 

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