言葉の響きからイメージする音象徴【子音による違い】

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Last Updated on 2024年9月20日 by 補聴器専門店ミラックス

音象徴ってなに?

人は、言葉の響きでイメージする感覚が異なります。
音と意味のつながりについての実験で、約100年前にドイツの心理学者ヴォルフガング・ケーラーが行ったものがあります。

これは、下の2つの図形のうち、どちらの図形が「マルマ maluma」でどちらが「タケテ takete」なのかを問う実験です。

多くの人が「マルマ」を丸っこい曲線的な図形の方を選び、「タケテ」は角ばった鋭角的な図形の方を選びました。実際に私も同じようなイメージを持ちました。

子音が与える影響

子音には大きく分けると「阻害音」と「共鳴音」があります。

 

阻害音は【p、t、k、s、d、b、g、z】などで、共鳴音は【m、n、y、r】などがあります。

 

日本語にすると、阻害音は【カ行、サ行、タ行、ハ行、ガ行、ザ行、ダ行、バ行、パ行】、共鳴音は【マ行、ナ行、ヤ行、ラ行、ワ行】となります。

こうしてみると、阻害音の方がより角ばった、大きい印象を受けますし、共鳴音は丸っこく、やわらかい印象を受けます。もちろんすべてが当てはまるわけではないのですが、例えば「ドイツ」は硬く、「メルロー」はまろやかな印象を受けます。

また、「石がコロコロ転がる」よりも「石がゴロゴロ転がる」の方がイメージする石の大きさは違うと思います。

ちなみに共鳴音には濁点を付けることができません。

このように音に対して特定の感覚を生み出し、イメージすることを音象徴(おんしょうちょう)といいます。

音をしっかり聞き取ることでイメージ豊かに物事を捉えられるわけです。何となく聞こえている、曖昧な聞こえよりもしっかりとした音情報で会話をした方が楽しそうです。

加齢性難聴は子音から聞こえにくくなっていく

年齢とともに聴力が低下する加齢性難聴の特徴は、高音域から聴力が低下し、徐々に低音域に進行していきます。高音域は「子音」が関係している周波数帯です。

聞こえがあいまいに感じたら専門家に相談してみましょう。

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