【初心者向け】補聴器はいつはずす?
補聴器は、基本的につけっぱなしですが、洗顔、入浴、就寝時など補聴器を外すべきかどうか、判断に迷うことがあると思います。今回は、お客様から特によく聞かれるご質問に応えていきたいと思います。
はじめに
補聴器を外す際に気を付けておきたいのが、「紛失」です。家の中であれば、所定の位置に保管することを決め、出先で外す場合は、持ち運び用のケースに必ず入れるようにしましょう。補聴器は小型のため、紛失してしまうとなかなか手元には戻ってきませんので、注意しましょう。
外した方が良い場合
- 入浴・サウナ・洗顔時は、補聴器を外した方が良いでしょう。補聴器は電子機器ですので湿気や水分に弱いです。万が一水没してしまった場合はドライヤーなどで乾燥させ、様子を見ましょう。機械式の乾燥機をお持ちの場合は、2回か3回くらい乾燥すると良いでしょう。乾燥後に今までにないノイズが聞こえてきたり、弱音、断音などの症状が出ている場合は、故障している可能性があるので、専門店に持って行きましょう。
- 就寝時は、耳から外れやすくなり、予想外の破損の危険がありますのでケースに保管するなどすると良いでしょう。
- 美容室や歯医者などハサミや器具などを耳の近くで使用する場合は、補聴器を外した方が良いでしょう。補聴器の近くで金属的な音が鳴ると、とても耳障りなので要らぬストレスがかかります。
- プールは、防水機能に優れている補聴器以外は外しましょう。泳ぐ場合などは、補聴器を耳に固定するアクセサリーなどで外れないようにしましょう。
条件によっては外すと良い場合
- 食事中やせんべいなど硬いものを食べるときに、バリバリと音が響きすぎる場合は片耳を外すか、両耳とも外すかしましょう。特に耳穴型補聴器は、響くことが起こりやすいので、ご自身の状態に応じて着けはずしの判断をしましょう。
- 合唱やカラオケなどで歌う場合は、自分の声が必要以上に響いてしまうようであれば外しましょう。
- 自転車に乗る場合は、風切り音が強い場合は外した方が、雑音が少なくて楽でしょう。ただし、風雑音抑制機能が搭載されていたり、外マイクタイプの耳穴型補聴器の場合は、風切り音の軽減が期待できるため、外さなくても良いことがあります。
外す必要がない場合
- 日常生活では基本的に補聴器を外す必要はありません。仮に会話をする場面がなかったとしても、さまざまな環境音を補聴器を通して聞くことが、聞こえの改善につながります。
- スポーツ時は、補聴器を外す必要はありません。出来れば、防水機能に優れた補聴器を使用し、スポーツ後にはきちんとメンテナンスをするようにしましょう。
- 雨の日に傘が無くて濡れてしまうような場合でも、外す必要はありません。土砂降りでずぶ濡れになるようであれば、外した方が良いかもしれませんが、少しくらいの雨降りなら、帰宅時に水分を拭き取り、乾燥機にかければ特に問題はありません。
まとめ
補聴器を外した状態は、難聴者にとってはとても静かで心地の良い状態です。しかし、会話を聞くとなると一転してとてもストレスを感じてしまいます。
補聴器をつけっぱなしにすることで、音がたくさんある状態に慣れ、多少周りがうるさくても気にならないようなります。多少の雑音が気にならなくなれば、会話も聞き取りやすくなってきますので、なるべくつけるようにしましょう。
しかし、一日中何が何でもつけっぱなしでなくてはならないのかと言えば、そんなことはなく、臨機応変に補聴器の使用をすれば良いと思います。
特に食事をする際の咀嚼音は、慣れるまで時間がかかることが多いです。ストレスに感じるようであれば、食事中は外して、食事を楽しみましょう。