補聴器用空気電池について

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補聴器用の電池は空気電池

電気屋さんやコンビニなどでよく見かけるボタン電池ですが、買うときに気を付けなくてはいけないのがその種類です。ボタン電池にはいくつか種類があり、その特性は異なります。

型番を見てみるとSR43、LR44、CR2025などと微妙に頭文字が違うのに気が付くと思います。これは電池の種類を表しており、酸化銀電池、アルカリ乾電池、二酸化マンガン・リチウム電池とそれぞれ種類が異なります。補聴器に使用される電池はこれらの電池ではなく、「空気電池」という種類のものになります。空気電池には必ずシールが貼られていて、そのシールの色によって電池の大きさがわかるようになっています。

空気電池

なぜ、シールが貼られているかというと、この電池は酸素と化学反応を起こし発電する電池のため、使用の直前まで酸素に触れないようにしておく必要があるためです。ですから、一度シールをはがしてしまうと化学反応が起こるので放電を止めることはできません。必ず使用する直前にシールをはがしましょう。

シールを一度はがした後に、何らかの理由で使用しない場合は、シールを貼り直すことで劣化を防ぐことはできます。しかし、新品のものと区別がつかなくなるのであまりお勧めはしません。

 

ちなみにこのシールの色は世界共通となっており、ユーザーはシールの色を覚えておくことで電池の購入がスムーズに行えます。空気電池の使用期限は製造されてから約2年です。電池のパッケージに使用推奨期限として記載されていますので確認してみましょう。1パック6個入りで販売されており、最近は水銀が使用されていない環境に配慮されたものが多くなっています。無水銀か否かもパッケージに記載がありますので確認してみましょう。

サイズによって使用時間が異なる

空気電池はそのサイズと補聴器のタイプによって使用できる時間が異なってきます。また、騒がしい環境と静かな環境でも電池の消耗は異なりますので明確な使用時間を出すことはできません。

メーカーのカタログには、機種ごとの連続装用時の使用時間が記載されていますので、おおよその目安にすることはできます。

PR536(10A)黄色、一番小さい電池で、主に超小型の耳あな型CICなどに使用される電池

PR41(312)茶色、耳掛けから耳あなまで広く使用されている電池

PR48(13)オレンジ、312電池より一回り大きく長寿命な電池

PR44(675)青色、ハイパワータイプの一番大きい電池

 

冬場の注意

空気電池は、使用環境の温度と二酸化炭素濃度によって本来の電池寿命が短くなります。気温が低かったり、石油ストーブなどの暖房器具を使用していて換気が十分でない場合などは電池の寿命が短くなりやすいです。条件次第では通常よりも半分以下になる場合もあります。暖房時は部屋の換気をすることをおすすめします。

使用済み電池について

使用済みの電池は補聴器販売店に持ち込めば処分してくれるところが多いです。また、その他の電池回収ボックスがあるところを活用するのも良いでしょう。

 

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