補聴器は会話を聞き取りやすくしてくれるアイテムです。周囲の環境音を認識し、雑音と音声を分析、処理をしてユーザーにとって聞き取りやすい状態にしてくれます。
そのために補聴器はさまざまな機能を働かせます。雑音抑制、マイク指向性、ハウリング抑制、環境認識、反響音抑制、などなどリアルタイムに聞こえの改善のために働きます。
補聴器と音楽
しかし、聞く対象が音楽の場合、それらの優れた機能はマイナスに働くことがあります。なぜなら、音楽は補聴器にとって雑音と認識してしまう可能性があるからです。
補聴器が音楽を雑音と認識をすると、メロディーが崩れて聞こえたり、音量が弱くなったりと一定の聞こえ方ではなくなることがあります。
音楽にはいろいろなジャンルがあるので、すべてが同じようになるわけではありませんが、標準設定だと具合が悪い場合も出てくるのです。
音楽用プログラム
デジタル補聴器には、通常設定の他に、特定の環境に対応できるプログラムを作成することができます。ユーザーは、その特定の環境において専用プログラムに切り替えることで、より確かな聞こえを確保できるようになります。
特定の環境下に代表されるプログラムが「音楽用」です。理由は上記のとおりですが、各メーカー、ほとんど設定が可能となっています。
基本的には雑音抑制機能の解除などですが、その他にもコンプレッションなど工夫がほどこされています。
また、シグニア補聴器のハイクラスになるとハイレゾ音源で音楽を楽しむことが可能です。それも、録音された音楽かライブ演奏の音楽かでモードを変えることが可能となっています。
音楽用プログラムに限らず、そのほかの専用プログラムは、専門家に設定してもらう必要があります。希望を伝えて設定をしてもらいましょう。
また、プログラムの切り替えは、補聴器本体のプッシュボタンでの操作やスマホアプリで簡単に行えます。メーカー専用のリモコンもありますが、費用が別途かかってしまいます。
まとめ
補聴器ユーザーが音楽を聴くときには、音楽プログラムに切り替えて音楽を楽しみましょう。一度設定をしてしまえば、あとはボタン一つ、スマホ操作一つで切り替えが簡単に行えます。ぜひ試してみてください。