【実耳測定/REM】早くて測定誤差が少なく満足度が高い効果測定【補聴器】

初めての補聴器は不安がいっぱい

 聞こえにくさに不便を感じて、いよいよ補聴器の購入に前向きになったは良いものの、きちんと聞こえるようになるのか不安に感じる方は多いと思います。

 

風のうわさでは「補聴器を買ったけど雑音がうるさくて使えなかった」「高いだけで良く聞こえなかった」など、耳に入ってくるのは悪い評判ばかりで、補聴器の購入に二の足を踏んでいる、なんていう方も多いかもしれません。

誤解と調整不足

 そこにはいろいろな誤解と、補聴器というアイテムが調整次第で聞こえ方に差が出てしまうという難しい問題があるからです。

 

 まず、誤解という部分でいうと、そもそも補聴器ではなくて集音器である場合、もしくは通販で売られている価格の安い補聴器(調整ができないタイプ)である場合があります。

これらの商品は専門家を介さず使用するため、効果の確認は主観のみとなります。もちろん調整もできない場合がほとんどなので満足度が低くなるのは仕方のないことだと思います。

 

 一方で、専門店もしくは眼鏡店などでそれなりの金額を出したにもかかわらず、聞こえに満足できない場合は、極端に聴力が低下している(語音明瞭度など)場合を除けば、補聴器の調整がうまく行われていないことが原因と言っていいと思います。

 

補聴器の調整方法

 補聴器を調整するにあたって、裸耳と補聴器装用時の周波数ごとの値を測定する必要があります。裸耳はユーザーの聴力パターンを知るために必要であり、装用時は補聴器の効果を知るために必要です。

 裸耳の場合は、「ピーピーピー」「プープープー」などの音を聞いて応答ボタンを押す純音聴力測定であり、その結果はオージオグラムと呼ばれる聴力図に表されます。健康診断などでも行われるものです。

 

 補聴器装用時の測定(補聴効果測定)には、装用閾値測定(ファンクショナルゲイン測定)、実耳測定(REM)、補聴器特性測定(HIT)があります。技能者はこれらの測定値を元に補聴器の調整を行っていきます。<客観的評価>

補聴効果測定

装用閾値測定

 この測定は、周波数ごとに出力される測定音をユーザーに聞きとってもらい、聞こえたら応答ボタンを押してもらいその周波数帯の聞こえはじめを記録していくものです。

両耳装用なら片耳ずつ測定することが望ましいです。

 

実耳測定

 この測定は、プローブチューブを使用し鼓膜面上の音圧を測定するもので、連続した周波数を3つの入力音に対して測定することが可能です。ユーザーは測定音を聞いているだけでよく、応答ボタンを押す必要はありません。

両耳同時に測定が可能です。

 

補聴器特性測定

 この測定は、上記の2つと違いユーザーは補聴器を装用せず、補聴器から出力されている音を検査箱で測定します。

 

どの測定もユーザーの聴力データ(オージオグラム)をもとにした目標値を定めて、その値に近づくように調整を行います。

 

装用閾値測定と実耳測定

 欧米では、プローブチューブを使用する実耳測定が導入される以前は、装用閾値測定が行われていましたが、現在では測定誤差の関係で実耳測定が主流となっています。

 同じレベルの入力音を使用し、測定誤差がなければ装用閾値測定と実耳測定の結果はほぼ等しくなりますが、ユーザーの応答が必要な装用閾値測定は、圧倒的に誤差が生じやすくなるため、安定した効果測定は実耳測定に軍配が上がるといって良いでしょう。

実耳測定の問題点

 ユーザーにとってはメリットが多い実耳測定の問題点は、日本において導入店舗が少ないことです。店舗側にとっては導入コストの問題と測定環境の整備にかかるコストの問題が重くのしかかってきます。また、より専門的な知識も必要になります。

 

翻って言えば、実耳測定を導入している店舗は、高確率で装用閾値測定の知識を持ち合わせているので安心して補聴器の調整を任せられると思います。

 

さいごに

 補聴効果測定を行い調整を行っていれば満足度はおのずと上がるはずです。

満足度が低い補聴器は、そもそも効果測定を行っていないか、測定はしているが測定誤差が生じているため正しい値が得られていないかのどちらかでしょう。

 

 ユーザー自身は、補聴器をしていてどの周波数帯が聞こえにくいのか、もしくは聞こえ過ぎているのか、想像することはできても正確に把握することはできません。

だからこそ補聴効果測定などの客観的評価が必要になります。

 

最寄りの補聴器専門店が実耳測定導入店舗なら、いろいろと相談してみるとよいでしょう。

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