会話で重要な韻律って何?
韻律(プロソディ)とは、強勢(アクセント)、抑揚(イントネーション)、律動(リズム)、音の長さなどのことを指します。
プロソディは会話においてとても重要です。たとえば、会話での韻律変化は、話し手の交代の合図となります。
具体的には、声の高さ(Hz)、音の持続時間(ms)、音の大きさ(dB)などです。これらの変化を察知して、会話はキャッチボールされていくわけです。
日常会話で、相手から「はい、次はあなたの番ですよ。今言ったことについて何か意見はありますか?」なんていちいち聞かれないと思いますし、聞くこともほとんどないと思います。
何となく、話しの終わりを予測して、相手が話し終わるかどうかのタイミングで話始めているのではないでしょうか。
ちなみに、日常会話では、何か質問をされてから返答するまでの時間は、英語で平均でわずか200ミリ秒ほどで、これはまばたきと同じくらいの早さです。ちなみに日本語ではもっと早いと言われています。
健聴者においてプロソディの違和感みたいなものがあるとするならば、一番身近に感じられるのは、外国人の日本語や音声合成ソフトで作成された音声ではないでしょうか。
アクセントやイントネーション、リズムなどが聞き馴染みのない形で聞こえてきた場合、かなり意識して注意深く聞き取りを行う必要があると思います。youtubeなどの動画で人工的に作成された音声に少なからずストレスを感じた経験があるのではないでしょうか。
難聴による聞き取りにくさ
難聴とは、聴力の低下が主な原因ですが、高音障害や低音障害など低下している周波数帯は人それぞれで、その聞こえ方もいろいろです。
難聴者にとって前述の韻律変化は察知しにくくなっていることが多く、返答までの時間が健聴者と比べると少しかかります。
ましてや相手の話し方が口ごもっていたり、声量が少なく声が小さかったりすればなおさらです。
難聴者はそのような聞こえにくい状態が継続している状態なので、常に集中して話しを理解するのはとても大変な作業となります。実際に、ほとんどの難聴者は、聞くことをあきらめて話し半分で相槌を打ったり、曖昧な返事をしたりしています。
聞き取りやすい相手、聞き取りにくい相手
補聴器の調整を行い、満足のいく測定結果が得られたとしても、話し相手の話し方や声量によって聞き取りにくさは残ってしまうことはあります。
逆を言えば、話し手が大きめの声や抑揚などを意識して話すと難聴者は会話の内容をとらえやすく、理解しやすくなります。それだけプロソディは重要と言えるのです。
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補聴器の調整で大切なのは、各周波数ごとの適切な調整と左右のバランスです。聴力や使用環境によって最適な調整を行うためには、専用設備における効果測定を行うことが最も効果的です。
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