年代別の難聴者の割合と平均聴力レベル

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加齢性難聴の割合

 年齢を重ねるにつれて聴力が低下してくることは、誰にでも起こりうることです。聴力の低下は30代から始まると言われています。

 

 この「加齢性難聴」は、難聴が進んでいくと高音域から聞こえにくくなり少しづつ進行していきます。そのため、加齢性難聴は自覚することが遅い傾向にあり、自覚をしたころには中等度難聴(40dB以上)であることが多いです。

 

 中等度難聴の場合、聞き返しや聞き間違いが多くなり、複数人での会話が聞き取りにくく、周囲の環境によって聞き取りが悪化します。テレビの音量も大きくなりがちで、ご家族から指摘されることも多くなります。

 

年代別の難聴者の割合

難聴を自覚している人の割合:【ジャパントラック2022】

難聴またはおそらく難聴だと思っている人(自己申告)の割合

 

年代割合
75歳以上34.4%
65-74歳14.9%
55-64歳8.9%
45-54歳5.5%
35-44歳2.6%
25-34歳2.0%

 

日本補聴器工業会HP(ジャパントラック2022)

 

 


WHOの基準通りに難聴を定義した場合の男女別割合:【日本老年医学会雑誌、49号2号P222-227】

WHOの基準である26dB以上(軽度難聴)を難聴と定義した場合の割合

 

・男性

年代割合
80歳以上84.3%
75-79歳71.4%
70-74歳51.1%
65-69歳43.7%

・女性

年代割合
80歳以上73.3%
75-79歳67.3%
70-74歳41.8%
65-69歳27.7%

 

日本老年医学会HP

 

 

 上記の割合を比べてみると、自己申告での難聴者の割合は実際に測定した結果とはずいぶん乖離していることがわかると思います。

 もっとも、軽度難聴の場合は日常生活にそれほど支障をきたすことはないと思われるので、割り引いて考えた方が良いと思いますが、それにしても高齢になるほど難聴の割合が増加しているのがわかると思います。

ちなみに、女性よりも男性の方が難聴率は高いですが、補聴器の相談に来店されるタイミングは、女性の方が男性に比べて早めの行動を起こしている印象を受けます。

 

年齢別平均聴力

平均聴力図

 年齢別の聴力パターンの傾向を見てみると、60代以上になると高音域の低下がみられるようになってきます。前述したとおり、加齢による聴力の低下は誰にでも起こり得るもので、高音域が低下すると、主に子音の聞き取りが曖昧になり、聞き間違いが多くなります。

 

さいごに

 補聴器は聞こえの補助アイテムです。「えっ?」と何回も聞き返したり、聞こえにくさを隠して曖昧な返事をするよりも、会話を正確に聞き取り、楽しいコミュニケーションを行うことが年齢を感じさせないポイントだと思います。

 聞こえにくさを感じたらまずは専門家に相談してみましょう。

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