【スピーチマッピング】ISTS<国際音声試験信号>を用いて補聴器の効果を測定!

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Last Updated on 2024年7月19日 by 補聴器専門店ミラックス

ILTASSとISTS

 実耳測定で使用される試験信号には主にILTASSとISTSがあります。

ILTASSはスピーチノイズなので、「ザーー」という音になります。一方のISTSは国際音声試験信号で、人の声が流れます。どちらを使用しても測定結果に違いはありません。

 

音声に近い試験信号

 ISTS:International Speech Test Signal(国際音声試験信号)は、21人の女性がイソップ物語の「北風と太陽」を朗読したもので、英語(アメリカ)、アラビア語、中国語(標準)、フランス語、ドイツ語、スペイン語の6か国語の音声を混ぜて作成されています。

 

 6か国語が混ざっているので何を言っているのかはわかりませんが、音声に近い試験信号によって補聴器の働きを測定します。

 

 この「北風と太陽」ですが、音声学ではサンプルとしてよく使用されているようです。ちなみに日本では、補聴効果を測定するために使用される「補聴器適合検査の指針(2010)」というCDに朗読音が録音されているのですが、こちらでは夏目漱石の「坊ちゃん」が日本語で朗読されています。

 

実耳測定/REMについてはこちら

 

スピーチマッピングとパーセンタイル分析

 スピーチマッピングとパーセンタイル分析は実耳測定のオプションです。これらを測定する際にISTSを使用します。

 ユーザーの聞こえ方が視覚的に把握できるので、最終確認にとても有効です。

 

パーセンタイル分析で微調整すると聞こえ満足度はとても良くなります。

※パーセンタイルとは、音の成分を小さい方から大きい方に99個並べた時の順番です。
最も小さい音を1、最も大きい音を99とし「小さい音(青色)」は30~64、「平均(真ん中の赤線)」は65、「大きい音(赤色)」は66~99に分け分析し評価します。
(1~30は聴感上聞こえない暗騒音なので表示はされません)

実耳測定できる施設は少ない

 現状、日本では実耳測定を導入している医療機関や販売店は少なく、製造元の話だと導入割合は10%以下ということでした。しかも、導入していても運用されていないケースも散見されるとのことでした。

 ただし、世界的に見れば標準の測定方法なので、今後日本でも普及してくるものと思われます。

そうなれば日本での補聴器満足度はもっと上がってくることでしょう。

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