【補聴器】REMが実現する満足な聞こえ

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Last Updated on 2024年4月19日 by 補聴器専門店ミラックス

聞こえるとは

 聞こえのメカニズムとは、空気の振動を耳で集めて増幅、電気信号に変換し脳が認識して「聞こえる」となります。

 難聴の中でも一般的な加齢性難聴では、電気信号に変換し脳に送る有毛細胞に問題があるため聞こえが悪くなります。この問題を解決するためには補聴器や人工内耳などの装用が必要になってきます。

 補聴器の役割は、聞こえにくくなっている周波数帯を増幅し聞こえを改善することです。

 

人によって異なる増幅度合い【裸耳利得】

 音の第一経路は外耳道です。人の耳は、入り口から鼓膜まで約30mmあり、外耳道と呼ばれています。いわゆる耳の穴です。この外耳道ですが、当然のことながら個人差があり、容積、カーブ、長さ、人それぞれで異なります。

 

 実は、外耳道の入り口と鼓膜面の音は同じ音圧ではありません。その理由は、「外耳道共鳴」と呼ばれる音の増幅があるためです。

 成人の耳では1KHz付近から増幅され始め、2.8KHz付近で約20dB増幅されます。この増幅を「裸耳利得」といい、容積、カーブ、長さで共鳴度合いが異なってきます。

 

補聴器の調整は裸耳利得が異なるため難しい

 補聴器を聴力に応じて初期設定(ファーストフィット)するときに、必要事項を入力し、計算式を用いて音の大きさを決めるのですが、そこで基準となるのが先ほどの「裸耳利得」になります。

 

 ここで問題になるのが、裸耳利得を測定するためには専用の機器が必要になることです。現状、この測定機器を導入している専門店は少ないため、代替の基準として「平均値」が採用されます。言ってみれば「借り物の裸耳利得」です。

そのために誤差が生じ、補聴器の調整を難しくしています。

 

「平均値」はあくまで平均なので必ず誤差が生じてきます。それも周波数ごとにズレてくるので全体のバランスも崩れてきます。

 これは「音は大きく聞こえてくるが、会話の内容がよく理解できない」といった訴えにもつながっていきます。

補聴器の増幅度合いが聴力に対して、周波数ごとに過剰、過少とデコボコになっていると聞こえの満足度は低くなります。

 

 補聴器の調整は、このデコボコを修正していく作業といってもよいでしょう。

言い換えれば、初期設定時の誤差が少なければそれだけ調整もスムーズに行うことができ、聞こえの満足度も高くなるといえるでしょう。

 

裸耳利得の測定【実耳測定】

 では、計算式の基準となるユーザーの裸耳利得の測定はどのように行うかというと、「実耳測定/REM」と呼ばれる専用の測定機器で行います。この測定によって誤差が少なくなるため、補聴器の設定がとてもスムーズに行えます。

 

実耳測定についてもっと詳しく知るためにはこちら

 

 補聴器が合わない、調整がうまくいかない理由は、そもそも基準となる値【裸耳利得】が異なるために起こります。言い換えれば、「実耳測定/REM」を行えば補聴器が合わないといったことはかなり少なくなります。

 欧米などでは「実耳測定/REM」の導入が進んでいるため、補聴器の満足度はとても高くなっています。日本での導入も少しづつ進んではいますが、費用が高額なため導入店舗はまだまだ少ないのが現状です。

 

 補聴器専門店をお探しなら、実耳測定を導入しているか店舗に確認してみると良いでしょう。

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