難聴の聞こえ方、小鳥のさえずり、カラスの鳴き声

小鳥のさえずり

豊かな生活

 難聴の状態というのは、高い音から低い音のどの周波数がどのくらい低下しているかで、聞こえ方は異なってきます。高い音が聞き取りにくい場合は、ハッキリしない、明瞭度に欠けた、こもった聞こえ方で、低い音が聞き取りにくい場合は、スカスカなボリューム感がない、物足りない聞こえ方になります。

 補聴器を使用すると足りない部分を補ってくれるので、補聴器をしていなかった時には聞こえていなかった音が聞こえてくるようになります。

その中でもお客様からたびたびご報告をいただくのが、「小鳥のさえずりが聞こえるようになった」というものです。

鳥の鳴き声は、普段の生活の中では優先度としては低いかもしれませんが、お客様のご報告の声には喜びの感情が間違いなく込められていますので、生活が豊かになっているのは確かだと思います。

 

鳥の鳴き声ってどんな周波数?

 ところで、小鳥の鳴き声って周波数でいうとどのあたりにピークがくるのでしょうか。少し調べてみました。

 鳴き声と言っても単音ではなく、いろいろなパターンがあるので、おおよその周波数だと思っていただければと思います。

 

 例えばウグイスの「ホー、ホケキョッ!」何だか音がいろいろありそうですが、はじめの「ホー」が2kHz付近で、そのあとの「ホケキョ」部分が3kHz~5kHzとなっています。高音域が低下していると、もしかしたら「ホー、、、キョッ」くらいにしか聞こえていないのかもしれません。

 続いてスズメの「チュンチュン」これはだいたい4kHz~5kHzくらいです。4kHz以上の周波数は、加齢性難聴の場合だと低下していることが多いので、聞こえにくくなっている帯域と言えます。言葉だと主に「子音」の部分ですので聞き間違いが多くなる原因の部分です。

 その他にも、ヒバリ、シジュウカラ、ウクイ、オオルリ、ミソサザイなど鳴き声も4kHz~6kHz付近にピークがありました。また、コマドリ、セキレイ、ソウシチョウ、キビタキなどは3kHz付近からピークがあったので、軽度の加齢性難聴の場合は、聞こえているかもしれません。

 ちなみに、小鳥ではなくカラスの「カー、カー」ですが、あらためて聞くとかなり濁った「ガアー、ガアー」に近い鳴き声でした。周波数は1kHz~5kHzまでと幅広く、中等度難聴者でもある程度聞こえているのではないでしょうか。

さいごに

 朝、少し早く起きてベランダに出てみると、小鳥たちの合唱が結構聞こえてきます。スズメ以外の名前はわかりませんが、想像していたよりも種類が豊富なのに驚きました。

小鳥たちの合唱に耳を傾けると、いつものインスタントコーヒーが、少しおいしくリッチになりました。

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